Mendes Wood DMとは?サンパウロ発・国際的現代アートギャラリーの全貌!

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Mendes Wood DMとは?

2010年、ブラジル・サンパウロにてMatthew Wood(マシュー・ウッド)、Pedro Mendes(ペドロ・メンデス)、Felipe Dmab(フェリペ・ドゥマブ)の3名によって設立されたギャラリー「Mendes Wood DM」は、ラテンアメリカにおける現代アートの重要な拠点の一つとして、今や世界的な注目を集めている。

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創設者たちは、それぞれ異なる背景を持ちつつも芸術と哲学への強い関心を共有しており、彼らの出会いはパリの大学時代にまでさかのぼる。Matthew WoodとPedro Mendesは、シューペンハウアーの美学思想に影響を受けながら、芸術を「苦悩から解き放つ手段」と捉えていた。そこからSonia Gomesなどブラジル人アーティストの作品をヨーロッパで紹介する活動が始まり、やがてサンパウロでのギャラリー創設へと至った。

Mendes Wood DMは、社会的・政治的テーマを扱うコンセプチュアルな作品を数多く紹介しており、アフロ・ブラジル人アーティスト、LGBTQ+アーティスト、植民地主義批判を含む作品など、さまざまな視点を持つ作家を積極的に取り上げている。代表的な所属アーティストには、Sonia Gomes、Paulo Nazareth、Lucas Arrudaらが名を連ねている。

地域性と国際性の融合

Mendes Wood DMは、サンパウロを起点に、ブリュッセル、パリ、ニューヨークにも拠点を持ち、グローバルな現代アートのネットワークを構築している。ただし、その国際性は決して一方向ではなく、むしろ地域性との緊張関係のなかで展開されているのが特徴だ。ブラジルの歴史、文化、社会課題に根差したアーティストを積極的に紹介する一方で、世界中の批評的な視点を取り入れたプログラムを展開している。

サンパウロには現在、「Barra Funda」と「Casa Iramaia」の2つのスペースがあり、それぞれが異なる規模・性格の展示に対応している。どちらも現地の都市空間に溶け込みながら、ギャラリーという枠を超えた創造と対話の場として機能している。

サンパウロの2つの拠点

サンパウロ市内には、ギャラリーの主な展示スペースとして以下の2箇所がある。

Rua Barra Funda 216

インダストリアルな空間を生かしたメインギャラリー。大型インスタレーションや複数の作家による企画展を開催。

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